今週の本棚
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新刊
文春新書編集部:編集
文藝春秋
ISBN: 4166605224

 格差問題は、いまやアカデミズムのテーマということを遙かに越えて、政治論議や日常会話、はては高校の教科書にまで登場するようになった。そんな状況を見透す手がかりとなる便利な一冊。この数年間に総合雑誌に掲載された、一七人の論客による論文・対談・鼎談から編成。

 とりわけ、ニートを巡る立場の違いが浮き彫りになっていて、格差問題の複雑さがにじみ出ている。淡々とデータを示して格差の再考を促しているもの、格差の現実と格差感との違いを指摘したもの、格差をめぐる言説のスタイルを[ただ]したもの、格差社会をむしろ積極的に評価したもの、等々。それにしても、格差をめぐる論争は、収束に向かうどころか、ますます熱を帯びてきているのがよく分かる。(達)

<毎日新聞 2006年9月17日>
論争 格差社会
文春新書編集部:編集
文藝春秋
ISBN: 4166605224
格差社会の結末 富裕層の傲慢・貧困層の怠慢
中野 雅至:著
ソフトバンククリエイティブ
798 円
階級社会―現代日本の格差を問う
橋本 健二:著
講談社
1,575 円
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