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彷徨舎
735 円
ISBN: 4906287204

 古書愛好家の雑誌『彷書[ほうしょ]月刊』11月号に、第1回古本文学大賞の選考結果が発表されています。古本にちなむ小説や評論が対象で、01年から続く古本小説大賞を衣替えしたもの。

 大賞受賞作「漱石の『社会と自分』」は、選考委員の出久根達郎さんが「『漱石論』として他の賞に応募したほうがよかったのでは」という通り、短編ながらなかなかの力作評論です。作者は和歌山放送プロデューサー。夏目漱石の講演集『社会と自分』を古書で入手したのを発端に、地元で明治44(1911)年に開かれた講演を追い、漱石と社会主義の関係という意外な側面に光を当てています。小さなこだわりでも、そこから人は深いものを受け取ることができるのだと感じ入りました。(一)

<毎日新聞 2006年10月29日>
彷徨舎
735 円
ISBN: 4906287204
夏目 漱石:著
日本近代文学館
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